仙丈ケ岳登山
2008.09.13 16:04 投稿者:ootaminoru

北沢峠から仙丈ケ岳へ登る
9月10日(水)長野県の長谷村と山梨県の南アルプス市の県境であり、市の境界の北沢峠から仙丈ケ岳へ登って来ました。
9月上旬は毎日午後から暗雲が空を覆い雷が鳴り豪雨が降る天気が続きました。熱帯地方の気候に入ったようでした。
この日は朝から快晴で一日青空の下で思いっきり楽しめました。
大きな仙丈ケ岳を3枚の写真を含めて文章で紹介することは難しい。
「南アルプスへの道」発行:南アルプス市のガイドパンフレットに依りますと仙丈ケ岳を次のように表現しています。
甲斐駒ケ岳と対照的な穏やかな山容で「南アルプスの女王」と呼ばれる名峰。危険な箇所がなく初心者でも安心して登れます。頂稜からの眺めは極めて良く、富士山、南アルプスの山々はもとより、八ヶ岳、奥秩父、そして中央アルプス、北アルプスまで一気に展望する事が出来ます。
この山の魅力は小太郎山、北岳、間の岳への展望とその後に富士山。そして甲斐駒ケ岳の素晴らしい山容が観られることです。
それから、なだらかな山容ですが仙丈ケ岳には3つの氷河地形をもっています。
一つは大仙丈ケ岳から発生する大仙丈ケ沢へのカール。そして小仙丈ケ岳から発生する小仙丈カール。そして裏側の藪沢に下る藪沢カールです。
氷河時代の地形を今に残しています。
北アルプスにも氷河地形を幾つか残していますが南アルプスでは最も典型的なカールは仙丈ケ岳のものです。
あとは南アルプスにはめぼしい物はありません。
この仙丈ケ岳は長野県と山梨県に跨る山域ですが山梨県が誇る自然遺産として氷河期のカール地形を持つ貴重な資源です。
参考:北岳の大樺沢を氷河カール地形とは学術書やガイド書物に書かれていません。しかし私は氷河カールだと推測しています。
それはバットレス側と反対側のボーコン沢や砂払い山から切れ落ちた谷は氷雪を集めて二俣の下に岩屑の堆積として谷を堤防のような姿で覆っています。あれはモレーンだと思う。氷河が大樺沢を覆っていた時期があったと睨んでいます。登山道を大樺沢沿いに登って行くとミヤマハンノキ等で見通しが利きませんが突然急斜面の壁を乗り越えるようにして二俣下の河原に出ます。そこに大岩がありそれが目印です。
その壁が氷河の溶けた末端の岩屑を吐き出したモレーンだと思う。
写真2は森林限界点に到達し這い松に入って振り向く甲斐駒ケ岳です。
右側の谷仙水峠です。駒ケ岳の右肩にある瘤が摩利支天です。右側の谷は仙水峠です。その右を登り返しますと栗沢山、アサヨ峰そして鳳凰三山に繫がる山脈です。
この風景は中央線で眺める鳳凰三山や甲斐駒ケ岳を裏から見ている格好になります。
写真3は大仙丈カールです。
ここには「何とかヒカゲ」と言われる高山蝶が生息しています。
氷河時代からの生き残りでこの谷に封鎖状態のまま今日に至っている貴重な蝶です。この大仙丈カールと小仙丈カールは山梨県の地籍です。
これらの貴重な自然遺産を後世に残す守備自治体は山梨県です。
その他雑記
①仙丈ケ岳も花の多いところとして有名です。
しかし、仙丈ケ岳にあって北岳にない植物はありません。
北岳にあって仙丈ケ岳にない植物は沢山あります。
北岳は植物の多さでは白馬岳に並んで高山植物のメッカと呼ぶに相応し
い場所です。富士山は日本で一番高い山ですが植物に関しては北岳の足
元にも及びません。
それは富士山の山容を覆っている溶岩の表面は、たかだか1万年前以降
に出来た山ですので氷河期を終えた現在と同じ暖かな間氷河期に侵入し
た植物だけだからです。
②北岳と鳳凰三山の基準標本植物
高山植物の基準標本産地になっている植物名です。
頭にキタダケとか、ホウオウと冠するのは固有種であり他には存在しな
い貴重な種です。
キタダケヨモギ キタダケソウ キタダケキンポウゲ
キタダケトリカブト ハクホウナズナ タカネにガナ
ホウオウシャジン タカネビランジ
③つたない私事ですが、私が森林限界を越えた高山に登った最初の山は仙丈ケ岳でした。
昭和38年の晩秋に長野県の戸台から歩いて北沢峠に登りました。21歳の時です。
当時は山梨県側も長野県側もスーパー林道がありませんでした。
北沢峠から仙丈ケ岳へ。それから大仙丈ケ岳を越えて両叉小屋経由で北岳へ。そして白根三山を越えて塩見岳から荒川三山を越えて赤石、聖岳から静岡県の千頭への縦走です。
勿論テント泊でした。
それ以来、南アルプスの主峰北岳に何回登った事か。
そうした登山をせよとは言いません。
しかし山梨県人は県民の何パーセントが富士山の剣が峰に登っているでしょうか?どれが北岳か里から特定出来ますか?仙丈ケ岳はどれですか?
北岳に登った事がありますか?仙丈ケ岳はどうですか?
広河原で観光プラザに立ち寄ったら南アルプスを世界遺産登録化を進めよう。ついては募金をと書いてありました。
一体、何をコンセプトにして南アルプスを世界遺産と考えているのでしょうか?そこの所が何も見えません。何の説明もされていません。その説明が大切なのです。まず理解する事から始めるべきです。結論あり気ではいけません。
富士山世界遺産登録が自然遺産が駄目なら今度は文化遺産に切り替えて地方自治体の県や市町村は熱くなっています。何のために。
山梨県民にとって富士山を含めて南アルプス、八ヶ岳、秩父多摩甲斐の山々は里で眺める山で良いのでしょうか?それでその本質を知ったことになるのでしょうか。
人に美味しいと薦めるのであるならば、行政や特定の機関が宣伝啓蒙するだけの観光ではなく、県民全体がその本質を理解する事が大切ではないかと思う。
うわべだけのお薦め観光。ラップで綺麗に包んで商品を美味しく見せるだけの観光をおもてなしの心と言い換えてはいないでしょうか。
まず本質を熟知する。それも県民全体が知る事です。その本質が郷土の掛け替えのない誇りであり、継続された時間と共に文化に醸成されて来るものだと思う。
私は観光の商品化に将来の自分の主力を置くのではなく観光に係る地域つくりにこれからもどうあるべきか微力ながらかかわりたいと思います。今回は観光商品化へのプロセスを知る事がインバウンド観光講座への受講動機です。
長らく読んでいただきましてお疲れ様でした。ありがとう御座いました。


コメント(3) | この記事のURL | カテゴリー:四季・レジャー
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コメント
早速のご案内有難うございます。
でも、コメント欄だけに残すのはもったいない!!内容です。
これは一つのブログとして、皆さんにご案内したほうが、いいかと思います。
欧米外国人で山登りや、トレッキングの好きな方は多いです。団体旅行や個人旅行様々います。
ただ山梨の山情報が無いだけだと思います。
適切に簡潔に趣旨を述べる事は難しいですね。
聞き手からの率直なご意見本等にありがとう
御座います。
さて仙丈ケ岳へのアクセスですが山梨県側から
の私の歩いたコースと時間を表記します。
1登山基地広河原までの交通
山梨交通バスで南アルプス市(旧芦安村)の
広河原行のバスに乗ります。
時刻表は山梨交通発行の南アルプス登山バス
時刻表を参照ください。
ホームページ http://yamanasikotsu.co.
jp tel:055-223-0821
始発駅は甲府駅バスターミナルからで途中、
旧芦安駐車場経由で広河原まで行きます。
所要時間は1時間56分です。
尚、私は芦安駐車場から乗り込みます。
無料駐車場があります。そこからは所用時間
1時間です。料金1000円です。
2広河原から北沢峠まで
南アルプス市営バスが運行しています。
山梨交通バスにだいたい旨く接続しています。
所要時間は25分です。料金は550円です。
3北沢峠までは歩かなくても誰でも行けます。
峠といっても両側は山で風光明媚とは言えま
せん。一度はここまで行かれるのをお薦めし
ます。その昔、北沢峠まで林道を開削する事
に対して全国的な展開で反対運動が起きまし た。それを押し切っての南アルプススーパー
林道の開削でした。
4北沢峠(標高2000㍍)から仙丈ケ岳(
3032㍍)登山
コースは分りやすいです。
コースタイム:頂上まで登り4時間10分
下山 3時間10分
合計 7時間20分
尚、頂上から藪沢カール経由の馬の背コース
で下山するともっと楽しいです。私は何時もそ のルートを辿っています。その所用時間はほぼ 同じ3時間10分です。
5 岩場がありません。なだらかな登山道です。
危険な箇所はありません。
6 山梨交通のバス及び南アルプス市営バスの運 行が季節によって平日、土曜日曜祭日によっ て複雑に異なります。
予め時刻表で確認して言って下さい。
現在の
①平日での北沢峠での一番早い到着時刻 は7時30分。北沢峠始発の最終下山バス時 刻は16時10分です。勿論広河原で山梨交 通のバスに接続しています。
北沢峠での最大の観光時間は8時間40分で す。従って仙丈ケ岳の日帰り登山は可能で す。
②土曜日曜祭日の一番早い北沢峠着時刻は
7時15分です。
しかし下山バスの発時刻は15時30分で す。北沢峠での観光時間は8時間15分で す。
7コースタイムは一応の目安です。人によって速 い人、遅い人がいます。それからコースタイム には休憩時間が含まれていません。歩く時間だ けです。
8北沢峠には山小屋、長衛荘があります。
宿泊するとゆっくり楽しめます。
私は今回、近くにある別の北沢駒仙小屋のキャ ンプ地で前日に午後から入山し幕営しました。
テントでのキャンプも楽しいです。
9もし、実際行かれるときは登山不慣れな人は
事前に私にご連絡ください。
飲料水や食糧の量等など、他に服装や特に靴のことなどのアドバイスを致します。
以上
駅は何処で降りて、バスで停留所はここで、歩いて何時間かかって到着、のような、簡単でわかりやすい表記を次回お願いすることは可能でしょうか?
そうすることにより、山登りをされていない方も、イメージが浮かぶかもしれません。
文章とは厄介なもので、イメージがわかないと進まなかったりします、勝手な提案ですが、ご検討頂ければ幸いです。