TOP > ブログ一覧 > 山梨の山 > 北岳巡礼

山梨の山

登山と山と高山植物

プロフィール

山梨県は山国です。
たくさん山に登ってきました。
その魅力は知る人ぞ知る宝です。しかし県内者を含めて知られていません。これからも自然の発掘に勤めます。ブログ初めてです。どうぞ宜しくお願いします。

ブログ内検索

カレンダー

<< 201202  
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29

バックナンバー

最近の記事

カテゴリー

最新のコメント

関連リンク

北岳巡礼

2009.01.03 07:44  投稿者:ootaminoru

北岳(3193㍍)は不幸な山です。
日本で富士山に次いで高い山にも係らず、山梨県民から顧みられません。
全国からの日本百名山を登る登山客が一度は訪れる山です。
登山者の巡礼の地なのです。

山梨県側では毎年そのほとんどが、南アルプス市の芦安から公共交通で、広河原に入り、そこから登山して北岳山荘や肩の小屋で一泊して下山しそのまま帰られる山です。
ほとんど甲府盆地の里には宿泊しません。
甲府盆地の民には北岳を含む白根三山を崇める文化が成立していなく、おもてなしの心が欠如しているからだと思います。

北岳の山容は甲府市内のほとんどの場所からは鳳凰三山が手前に立ちはだかり見えないか叉は見えても頂上の一部しか見えません。
北岳の特徴をはっきり見える場所が甲府盆地の里で一点しかありません。
もっと富士山のように周囲から広く眺められ愛でられる山だったら県民にも人気が出たでしょう。

ただの一箇所だけ北岳らしい特徴を見せる位置があります。
それは甲府盆地の中でやや南部の中央市地籍で桃林橋の橋の上及び中央市側の土手の上です。
県道市川大門線が甲府方面から笛吹川を渡り甲斐上野や市川方面に向う笛吹川に架かる桃林橋の上からです。
写真の画面左側手前は櫛形山が立ちはだかり、右側は鳳凰三山の左端、高谷山、夜叉神峠や大崖頭山などの山脈が連なりその間の真ん中の奥に北岳が見えます。
この位置からの北岳は頂上から北岳バットレス(岩壁)が正面に切れ落ち、左から吊り尾根が八本歯の頭を経てボウコン沢の頭、砂払山まで白く繫がりを見せています。ここまでは森林限界以上の高度で這い松の生えた露岩地帯です。

この長大な尾根は池山吊り尾根といって尾根が長く連なり段々高度を下げながら途中に池山お池小屋があり更に下降して夜叉神峠に近い、あるき沢橋の袂で野呂川に出会います。
そこから少し下流の野呂川発電所の板橋を渡り登り返して鷲住山を越えて広河原線の道路に出ます。
これが冬季、雪崩れの起る危険性の高い広河原からの大樺沢登山道に替わる冬山ルートです。

私は今までこの位置から撮影された写真を一度も見たことがありません。
仮に北岳の写真が有っても白根三山の一つとして、群れとしての三点セットで存在だけを撮影されたものであってその特徴を表現されていません。

山も里から見えることがその人気のほとんどを決めるようです。
その里人から人気のない山は不幸としか言いようがありません。
結局、物の価値は見た目なのです。誰が見るか。それはこの場合、そこで暮らす里の人です。

北岳の人気は日本百名山を登る全国の登山愛好者に支えられています。
愛好者が登るのは科学的に測量された標高が日本で二番目に高い山だからです。
北岳は愛でる、北岳と共に生きいる人々の文化に支えられた山ではありません。
文化を形成する担い手は里人(甲府盆地に在住する民)が荷うのが普通です。

最近では山梨百名山にも指定されて県内の山梨百名山を登る愛好者が登るようになりました。大変好ましい事です。
しかし、里人(甲府盆地)の北岳に関する文化が醸成されたとは言えません。
お膝元、登山基地のある南アルプス市が一手に入山の面倒を引き受けていただいています。それは有り難い事ですがこの市からでは北岳を含む白根三山は見えません。
ですから本当の意味での登山者及び山の文化を理解出来ているとは思えません。

登山者をお金を落とす鴨、即ち鴨がネギを背負って来たお客様としか南アルプス市や直接運営している南アルプス市観光協会は見ていないと思います。その背後には山梨県が隠れています。
その論拠は登山入山協力金(その大義名分は正確には広河原までの自家用車締め出しの為に掛かるゲートに配置する警備員人件費などの費用)が片道100円だとしても、本来は迎える側の道路管理に対する行政的な対応でやるべきです。道路工事のための交通補助員と同じです。
例外的に山梨交通のバスや南アルプス市営の乗り合いタクシーを広河原まで通すのであればそれは行政側の判断の対応であって行政で対応するべき事で、何故自家用車で来た人や中央線で電車に乗って来た人にバス叉は乗り合いタクシーに乗せるとして、そのバスや乗り合いタクシーを通す為のゲート警備員の費用を乗客に負担させるのか理解に苦しみます。
北アルプスの上高地(年間100万人が入る)入り口の釜トンネルでは一般車両を通行止めにしています。バスとタクシーだけは上高地まで通します。その場合、ゲートに配置する係員の人件費をバスやタクシーの乗車客に持たせるようなことはしていません。
もう一度、因果関係を明確にして目線を誰に置くのかを明確にしていただきたいと思います。
この問題の根底は登山否観光に対する価値観の相違から来ているように思うから書きました。

それはさておき、

ゆっくりと北岳の特徴ある山容をご覧下さい。

あの山は高山植物の宝庫なのです。
1万年以上前からの氷河期を乗り越えて来た北半球の最南端の周極地植物の末裔があることが本当のお宝です。これだったら世界遺産に該当する価値を持ち合わせていると思います。
今後、大衆的な観光として成立するかどうかは解かりませんが、そんな郷土で暮らしが出来たことを誇りに思います。自然が下さった贈り物です。

* 北岳の標高は長い間3192.4メートルでしたが最近、新しい測量方法(人工衛星)で測り直したら10cmか20cm高いことが解かった。今まで四捨五入で切り下げられて3192mと表現されていましたが、最近の地図などには切り上げて3193㍍と書いてあります。
私は長い間の癖で3192mと言ってしまいます。

今年の夏は北岳からこの池山吊り尾根を下山してこのルートともお別れをしたいと考えています。
お正月元旦にこのルートから上り下りした若かりし日を懐かしく思い出します。途中、池山お池小屋のテントでアタックベースキャンプとして2泊しました。
雪中行軍でした。

写真1と2は桃林橋からの同じものです。2はコントラストを濃くしました。
写真3は中央市の藤巻からのものですが、北岳の左側の尾根が長く見えて一番低い場所に拡大すると県営北岳山荘が見えます。もう池山吊り尾根が見えません。僅か500m北岳によった距離です。


この場所を地図から探す


近くのエリアの記事

北岳巡礼
From:山梨の山
金木犀
From:山梨の山
雨の合い間の散歩(その1 イチジク)
From:山梨の山
南アルプス市のシクラメン
From:山梨の山
八ヶ岳天狗岳(その3 雪の中を歩く)
From:山梨の山

コメント(0) | この記事のURL | カテゴリー:歴史文化産業

コメント

コメントを投稿する

ボタンをクリックしてもコメントフォームが開かない方は、
お使いのブラウザのポップアップブロック機能を解除してください。

▲Page Top