兜山(山梨百名山14)
2009.06.13 16:25 投稿者:ootaminoru

山梨百名山、兜山(913㍍)です。
笛吹市(旧春日居)にある兜山、大蔵経寺山の麓はその昔、甲斐の国府(首都)があった場所です。
大和政権が樹立し奈良に都をおいた律令中央集権国家が誕生します。
聖武天皇は東大寺を造営し大仏を鋳造します。そして諸国に国を置いて国分寺、国分尼寺の造営を諸国に命じます。甲斐の国の場合は一宮の国分寺、国分尼寺史跡がそれです。
そして国司を置いて律令国家の安定を図ります。口分田です。
春日居の地名の発祥となったといわれる奈良の春日大社、京都の賀茂神社等の文化をコピーします。春日賀茂神社です。
甲斐の国の国府は春日居の鎮目、国府、寺本周辺であったと推定されています。
寺本廃寺そのものであった可能性もあるそうです。
現在、春日居支所役場が寺本廃寺に隣接した寺本にあります。誠に当を得た場所だと思います。
叉隣接した国府に甲斐奈神社があります。
奈とは村とか町とか人口の集積地を表現する言葉だそうです。
「甲斐」の言葉がこのような神社名で残っています。甲斐の国の神社を束ねる総元締めの仕事をしていたとの説もあるそうです。
一宮、春日居、石和、八代、御坂を含めた現在の笛吹市が律令国家の甲斐の国の中心であったことは間違いない事実です。
その後の律令国家が緩む時期、即ち口分田制度が緩む時期には御坂などへの移転もあったと言われていますが、強大な荘園がこの地域に誕生し、引き続き武力と権力を背景とした政治の要の地であったでしょう。
ですから文化財や史跡がこの地域に集中しています。
国指定の文化財は14あります。
県関係の文化財は36
市指定の文化財は140あります。
この数の多さ、内容の濃さは山梨県の他の地域を圧倒的に抜きん出ています。
歴史散歩コースが山梨県と笛吹市で構成されて指定されています。
該当地には看板が設置されて説明がされています。
今後もっと私達県民が積極的に楽しく参加できるようなボランテガイドによる案内ツアーの常設や学芸員による説明会などなどの企画活用を図って頂きたいと願う所です。
国レベルでは奈良や京都や鎌倉がありますが山梨県の甲斐の国では古代の国府の場所はここであり文化の中心でした。
更なる理解と慈しみ、愛着があっても良いと思います。
風の便りでは市町村関係で観光ボランテア案内は笛吹市が一番充実していると聞きます。
更なる発展を期待して止みません。
兜山に話を戻します。
山中には大きな岩がゴロゴロしています。
巨石もあります。
春日居駅付近から眺めると兜の様な姿をしています。
姿からの命名でしょう。
兜山は安山岩の山で鎮目(しずめ)から林道が奥深くまで着けられていて自動車でかなり高い地点まで入ることが出来ます。
途中、長谷寺(ちょうこくじ)があります。
長谷寺は別項目に記しましたが、もっと古い時代の中央集権国家樹立以前の上代からの三昧場所(墓地)だったでしょう。
庶民にも広く活用された遺体を埋葬する場所であり、祖先の霊を安置し祀る場所でした。
恐らく長谷寺と名前の付く以前から、叉甲斐の国府が置かれる以前からの大切な場所であり、庶民にとって記憶し保存し継承しなければならない大切な地だったでしょう。
後世、長谷寺と冠してその性格を持続保護しようとしたのでしょう。
林道の奥に駐車場が設けられていて、そこから最短距離のルートで歩いて凡そ60分で頂上に立つ事が出来ます。
三つの登山道が用意されています。
岩堂峠から深草観音、要害山を経由して積翠寺へ向う関連コースも設置されています。
兜山、大蔵経寺山は上代から麓の人間社会を眺めてきた山です。
その時代によっていろんな変遷があったでしょう。
そしてそこに住む庶民にとって、著しい社会の変貌は実は昭和36年1月石和のブドウ園からの高温の温泉が湧き出したことだったでしょう。
数年で石和、春日居の街の景観や経済の仕組みが変わりました。
その温泉も源泉湧き出し量は減り、更なる発展の為には新しい仕掛けが必要な時代になりました。
石和温泉駅の駅前は一新されて素敵になりました。
これからは料理を含めて何を山梨で見て体験して、味わって、憩いの休息の場として提供できるか?地域ぐるみのおもてなしや観光スポット、観光案内などなどの充実が望まれる時代になりました。
私はその一角として甲斐の国、歴史散歩が好いと思います。
郷土を愛する、その心は以心伝心、伝染するだろうと思います。
甲府盆地の他の市町村の人間にとって石和、春日居の温泉への宿泊及び街に出かけることは少ないのですが、夏の夜の花火大会には毎年恩恵を被らせて頂いています。温泉街の出現で花火大会が開かれるようになりました。
ありがとう御座います。
笛吹き市の花火が終ったらもう秋です。精霊流しです。
写真1はギンリョウソウです。
写真2はアミタケです。食べられます。
写真3は頂上の標柱です。


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